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【救急隊の対応】新型コロナウイルス対策について

会話風

救急隊員はニュースで取り上げられていて大変そうだわ。救急隊の仕事をされている方と知り合いなんだけど、普通に接していて平気なのかしら?

 

会話風

新型コロナウイルスは脅威です。それでは、各消防本部で対応が異なることかと思います。

ここでは一般市民の方にも、救急隊員が新型コロナウイルス対応をどのようにしているのか解説してみようと思います。

 

こういった問題、実は家庭内でも発生しています。いわゆる風評被害ですね。

 

「お前も感染者?」 差別が追い打ち―新型コロナ

 

例えば、消防署で働く人が、医療知識を持たない奥さんや、近所の人と接する中で、

 

救急隊員=新型コロナウイルス感染のリスクがある。隔離しないと。

 

と恐怖を持たれるかもしれません。その恐怖感が、報道されるニュースで増悪するため、不適切な扱いを受けることも起こっています。

 

ですので、消防署がどのような対応を行い、救急出動しているのか正確な情報を発信することで、少しでも御幣を招く風評被害を受けないようにしたいと思い、記事執筆を考えました。

 

結論 消防も新型コロナウイルスにしっかりとした対応を行なって、活動しています。
不要に消防官(救急隊員)だからと恐れないで!

 

 

それではいきましょう!

新型コロナウイルスの後輩救急隊員から得た情報に基づいて作成しています。

 

 

※注意※ 

あくまで一例を掲載します。

それぞれの自治体で異なります。その点は各自治体の対応を確認してください。

 

 

1 新型コロナウイルス(COVID-19)疑い事案対応

 

https://images.unsplash.com/photo-1584541010075-1bf0cbe59b70?ixlib=rb-1.2.1&q=80&fm=jpg&crop=entropy&cs=tinysrgb&w=400&fit=max&ixid=eyJhcHBfaWQiOjE1ODB9

pixabay.com

 

新型コロナウイルス(COVID-19)疑い事案対応

① 119番通報入電時の対応

1 本人からの通報

→相談・問い合わせ「新型コロナウイルス感染症センター」

→下記の目安に該当する場合は、「帰国者・接触者相談センター」

 ・風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いている(高齢者/妊婦などは2日間)

 ・強いだるさや息苦しさがある

2 医療機関からの通報

→感染が疑われるときは、保健所に連絡し、指示を仰ぐよう依頼する

3 保健所からの通報

→感染者の移送の依頼があった場合には、新型コロナウイルス対応の救急隊を対応させる

 

【相談・問い合わせ先】

新型コロナウイルス感染症センター

 

厚生労働省

 

救急要請(出動)の場合

・救急隊に情報提供⇒感染予防策の徹底(ゴーグル・N-95マスク・感染防止衣上下)

 

② 各救急隊等の対応

【現場対応】

1 屋内の場合

医療機関に搬送する前に、自隊で帰国者・接触者相談センターへ連絡

2 屋外の場合

→屋内に戻るように指示し、1と同様の対応

3 車内収容後に判明

→傷病者へのマスクの着用と、十分な車内換気を実施し、1と同様の対応

4 可能性例の場合

→救急隊長が可能性例と判断した場合は1~3に準じた活動を行う

 

疑い事例の場合、救急隊は情報指令課に情報提供する(内部連絡は収容後でも可能)

□外部医療機関への報告・相談

帰国者・接触者相談センター(○○保健所)

 

○○県保健緊急連絡センター

 

消防庁

 

○○県消防防災課

 

全国消防長会

 

□内部連絡

特異事案の報告

(平日・日中 8:30~17:15)

警防課長もしくは情報指令課長に報告

⇒課長判断により関係各署所に連絡

 

(土・日・夜間)

情報指令課に報告

⇒情報指令課判断により関係各署所に連絡

 

 

 

 

これらのフローチャートを小分けしてみていきましょう。

 

 

2 119番通報入電時の対応

119番通報入電時の対応

1 本人からの通報

→相談・問い合わせ「新型コロナウイルス感染症センター」

→下記の目安に該当する場合は、「帰国者・接触者相談センター」

 ①風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いている(高齢者/妊婦などは2日間)

 ②強いだるさや息苦しさがある

2 医療機関からの通報

→感染が疑われるときは、保健所に連絡し、指示を仰ぐよう依頼する

3 保健所からの通報

→感染者の移送の依頼があった場合には、新型コロナウイルス対応の救急隊を対応させる

 

相談・問い合わせ先

新型コロナウイルス感染症センター

 

厚生労働省

 

ここまでは119番通報入電時の指令で新型コロナウイルス疑いのある人だなという内容であった場合の対応です。

キーワードは、風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いている、強いだるさや息苦しさがある
です。

後はフローチャートには含まれていませんが、ニュースでもよく取沙汰されている味覚・嗅覚障害を発症するそうです。

味覚・嗅覚障害についても聞くことがあると後輩救急隊員から聞きました。

問い合わせである場合と、医療機関からの通報、保健所からの通報によって、対応を切り替えています。

救急要請時には、新型コロナウイルス対策をしてから救急出動するよう情報提供します。

この情報を聞いて、出動救急隊は新型コロナウイルス対策用の感染防止を装着し救急現場へ向かいます。

救急要請(出動)の場合

・救急隊に情報提供⇒感染予防策の徹底(ゴーグル・N-95マスク・感染防止衣上下)

新型コロナウイルス感染対策の基本装備は、ゴーグル・N-95マスク・感染防止衣上下です。この情報を出動前の救急隊へ伝えています。

それでは、119番通報する前の新型コロナウイルス対策に対しての心配を払拭するポイントをお伝えします。

119番通報入電時のポイント 119番通報時にも、新型コロナウイルスを疑わせるキーワードを使って、出動救急隊に新型コロナウイルス感染予防対策をする情報を送り、対応している

 

 

3 各救急隊等の対応

各救急隊等の対応

【現場対応】

1 屋内の場合

医療機関に搬送する前に、自隊で帰国者・接触者相談センターへ連絡

2 屋外の場合

→屋内に戻るように指示し、1と同様の対応

3 車内収容後に判明

→傷病者へのマスクの着用と、十分な車内換気を実施し、1と同様の対応

4 可能性例の場合

→救急隊長が可能性例と判断した場合は1~3に準じた活動を行う

 

疑い事例の場合、救急隊は情報指令課に情報提供する(内部連絡は収容後でも可能)

□外部医療機関への報告・相談

帰国者・接触者相談センター(○○保健所)

 

○○県保健緊急連絡センター

 

消防庁

 

○○県消防防災課

 

全国消防長会

 

□内部連絡

特異事案の報告

(平日・日中 8:30~17:15)

警防課長もしくは情報指令課長に報告

⇒課長判断により関係各署所に連絡

 

(土・日・夜間)

情報指令課に報告

⇒情報指令課判断により関係各署所に連絡

ここからは各救急隊の対応についてです。

通常出動と異なる点は、帰国者・接触者相談センターへの連絡と、密閉空間をなるべく避けることと、救急車内ではどうしても密閉空間になってしまうので、十分な換気を行いながら現場対応を行うことです。

みなさんがニュースをみて、「本日までに判明した新型コロナウイルス感染した人の県内感染数は○○名です。」とよく取り上げられていますが、これは消防の方で情報を報告しているため正確な数値がわかるのです。


そのため、しっかりと報告していることも大切なのです。

 

そして、感染予防策としては、ゴーグル・N-95マスク・感染防止衣上下です。

 

傷病者観察をするため接触時間は長いです。しかし、状態が安定している(発熱症状だけで歩いたり問題なくできる)方なら、自宅内で傷病者観察をします。

 

そして、窓を開け換気を十分に行いながら、傷病者観察をしています。

 

病院選定も、現場で行うことにするのが一般的なようです。

 

救急隊の活動については、次章の「感染防止について」をみながら説明したほうがいいので、次章へいきましょう。

 

感染防止について

感染防止について

1 疑われた段階でN-95マスクに救急者の外で切り替える。

(気が付いた段階で着用することが重要である。密閉空間に長時間いるほどリスクは高くなる)

2 患者が息苦しさを訴えていないようならマスクの着用を依頼する。

・酸素投与が必要な場合は酸素マスクを着用させる。

・経鼻カニューレを使用する場合は、着用した上からマスクをさせる。

3 換気扇を回す。または窓を開ける。

4 ゴーグルの着用を行う。特に重症患者で気道確保を実施する際など。

5 特異事案に該当する場合、どの席に誰が座っていたのか、どれくらい密閉空間で同乗していたかを記録に残すようにする。

 

上記1~5の対応を新型コロナウイルス疑い感染者には実施しています。

傷病者の状態にもよりますが、マスクなどの実施を徹底することと、換気の徹底です。

車内換気も、送風を全開にして、後部についている換気扇を全開にまわすようにして、一方向換気をしている救急隊もいるようです。

そこに加えて、感染拡大を抑制するカバーをストレッチャーに装着して接触を極力制限して搬送するようにします。

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ケアタクシープラス

 


イメージとしてはこのようなものです。

 

ニュースでもカプセルタイプのストレッチャー購入に対して助成金を出す準備もしているようです。

 

コロナで救急搬送1423件、大都市圏で急増…隊員の感染対策が急務に : 読売新聞オンライン

 

 

救急隊の活動のポイント 救急車内においても、換気を実施し、傷病者との濃厚接触をさけるため、カバーを装着しながら対応。接触を極力避けて搬送している

 

 

 

医療機関及び外部との対応について

医療機関が見つからない場合が多く想定されるので、警防課、情報指令課などと連絡を取り、分担して医療機関を探すなどの対応をとる。場合によっては、署所に戻り対応する。

(その際は、万が一署所の職員に感染が広がらないよう留意する。)

 

搬送は、長いと2~3時間かかることもあります。東京消防庁では6時間以上、病院が見つからない状態であったとニュースで取り上げられていました。現状では、医療機関サイドの目線で考えても、受入困難となっているケースが多いです。

そういった際には、一旦、自隊の所属する消防署(分署/出張所)へ帰署し、自隊だけで対応するのでなく、消防として対応することとしてフローチャートでも提示しています。

 

※※署所の対応については後日、記事にする予定です。

 

医療機関収容後の対応について(医療機関で傷病者収容後、車内に戻り次第、早期に実施する)

医療機関収容後の対応について 消防庁感染防止マニュアル、新型コロナ対応マニュアルをご確認ください。 ※汚染した感染防止衣着用したまま、長時間を過ごすと、自らの汚染の可能性を高めます。注意してください。

 

医療機関に到着後は、装着していた感染防止衣などをビニール袋などで密封し、感染拡大をなるべく避けるようにします。

車内換気を実施しながら、消毒を行います。

有用性は、明確ではありませんが、オゾン発生器でオゾン燻蒸も行います。

 

このようなものですね。

その有用性については賛否両論あるようです。

 

 

【正確な知識を知る】感染リスクの高い救急隊員は適切な感染防止策を行使して対応している 

この記事で私が伝えたかったことは、冒頭で伝えたように、不要に恐れないでください。

ということです。私たちも、最善と思われる対策を行いながら、傷病者対応をしています。消防署へ戻った後も、消毒の徹底を行い、感染拡大を防ぐ対策をしています。

会話風

私は現場へいくことはありませんが、リスクのある現場へ向かう救急隊員には感謝の気持ちを抱いています。

もちろん救急隊員だけでなく、医療に関わる医師、看護師など医療従事者も同様です。

みなさん、協力して今の苦境を乗り越えましょう。

 

会話風

話を聞いて、少し安心しました。

 

結論 消防も新型コロナウイルスにしっかりとした対応を行なって、活動しています。
不要に消防官(救急隊員)だからと恐れないで!

 

それでは、ここまでとします。