⬇こちらの解説です。
1.救急救命士に許されている医行為は、現状において限定的であり、基本的に( )の指示のもとで行われる。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え 医師
救急救命士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、救急救命士の名称を用いて、医師の指示の下に、重度傷病者が病院又は診療所に搬送されるまでの間に救急救命処置を行うことを業とする者(平成3年に救急救命士法により制度創設)。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/iryou/20200127/200127iryou03.pdf
救急救命士標準テキスト10 p.263
2.生命倫理の「4つの原則」のうち、自立の尊重は傷病者の自己決定権を尊重する。ただし、救急医療の現場においては自ら判断できない傷病者もまれではない。救急救命士が判断能力のない傷病者に対応するにあたり、傷病者の人権について代理権を有する者、または( )者が現場にいるなら、その者の意見を尊重する。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え 代諾(者)
第10版 救急救命士標準テキストp .12を参照。
救急救命士標準テキスト10 p.12
3.善行の原則は、医学的に正しいこと、またはよかれと思ったことを行う。この原則については、救急救命士にとって、傷病者が自らの( )を示したり、そのなかで組成を拒否したりする事例に遭遇するなどがあり得るので、救急救命士にとってそのまま善行の原則を全うできない場合があり得る。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え リビングウイル
第10版 救急救命士標準テキストp .12を参照。
救急救命士標準テキスト10 p.12
4.1981年に( )において行われた第34回世界医師会において採択された( )宣言においては、医師と患者、および医師と社会との関係について近年著しい変化があるという認識の下に、医師は自らの良心と患者の最善の利益に常に則って行動すると同時に、患者の自律性と正義を保障するために同等の努力をせねばならないと述べられている。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え リスボン
第10版 救急救命士標準テキストp .13を参照。
救急救命士標準テキスト10 p.13
5.生命倫理に関する2つの潮流とは、個人の自己決定権を最高原理とする、(①)主義的な生命倫理の考え方と、人の尊厳こそ最高原理であるとする、いわば(②)主義的な生命倫理の考え方の2つである。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え ①個人②人格
救急救命士標準テキスト10 p.14
6.救急救命士にとって( )を成立するためには、①医学的に正しいことを説明している、②傷病者やその家族らが説明の内容を正確に理解している、③傷病者の意思に基づいて自ら決定している、という3つの要素が満たされていなくてはならない。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え インフォームドコンセント
第10版 救急救命士標準テキストp .14を参照。
救急救命士標準テキスト10 p.14
7.救急救命士は終末期において延命を目的とした無理な処置を行うよりも傷病者の意思を尊重して対応すべきであるとする考え方に至る」。このような考え方をする根拠思想は次のうちどれか。1つ選べ。
答え QOL(quality of life)
quality of life は一般的に人生ないし生活の質と訳される。
それぞれ精神面を優先した人生の質、ないし身体的な観点から生活行動に制約がある場合などにおける日常生活の質をいう。
このような自己決定をもっとも尊重するべきであるという生命倫理的な観点から見たQOL(生命の質)という意味から、救急救命士は終末期において延命を目的とした無理な処置を行うよりも傷病者の意思を尊重して対応すべきであるとする考え方に至る。
救急救命士標準テキスト10 p.15
8.リスボン宣言における患者の主要な権利について正しいのはどれか。1つ選べ。
答え 意識のない患者への対応
リスボン宣言で掲げる、それらの患者の権利として、良質な医療を受ける権利、選択の自由についての権利、自己決定の権利、情報を得る権利、秘密保持を得る権利、健康教育を受ける権利、尊厳を得る権利、宗教的支援を受ける権利があげられ、同様に意識のない患者や法的無能力の患者への対応、患者の意思に反する処置についても述べられている。
救急救命士標準テキスト10 p.13
9.ヒポクラテスの誓いやジュネーブ宣言は、伝統的な、本来的な意味でのパターナリズムを具体的に示すものであり、ニュールンベルグ網領に続くヘルシンキ宣言や( )は患者の権利を尊重するに至った潮流にあるということができる。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え リスボン宣言
ヒポクラテスの誓いやジュネーブ宣言は、伝統的な、本来的な意味でのパターナリズムを具体的に示すものであり、ニュールンベルグ綱領に続くヘルシンキ宣言やリスボン宣言は患者の権利を尊重するに至った潮流にある。
救急救命士標準テキスト10 p.14
10.ジュネーブ宣言で示された内容で正しいのはどれか。1つ選べ。
答え 医師の倫理規範
ジュネーブ宣言は、基本的に医師の倫理規範・職業倫理を示すものである。
救急救命士標準テキスト10 p.13
11.改正臓器移植法では、心拍が残っている状態において( )の承諾により移植用臓器の摘出術が行われることから、脳死となれば死亡しているという前提で法が成り立っていると考えられる。( )に入る語句はどれか。1つ選べ。
答え 家族
救急救命士標準テキスト10 p.15
12.平成9年に施行された「臓器の移植に関する法律」により、移植のための脳死体から摘出可能になった臓器で誤っているのはどれか。1つ選べ。
答え 大腿骨頭
平成9年に施行された「臓器の移植に関する法律」により、移植のための脳死体から摘出可能になった臓器(心臓、肝など)の摘出が可能となった。
救急救命士標準テキスト10 p.15
13.救急救命士の職業倫理として誤っているものはどれか。1つ選べ。
答え 救急救命士国家試験レベルの医学知識
救急救命士標準テキスト10 p.16
14.臓器移植が許されない者は次のうちどれか。1つ選べ。
答え 被虐待児
救急救命士標準テキスト10 p.15
15.生命倫理4つの原則について誤りはどれか。1つ選べ。
答え 自己決定の原則
救急救命士標準テキスト10 p.12