sue-aのブログ

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第21回 救急救命士学力テストの解説

 ⬇こちらの解説です。

sue-a.hatenablog.com

  

1.43歳の男性。自動二輪車で走行中に後方から車に追突されて受傷したため、救急要請された。救急救命士の判断で救命救急センターに搬送された。初期治療終了後の診断名は多発外傷(左脳挫傷、右外傷性くも膜下出血、上顎部擦過傷、左側肺挫傷、右血気胸、脾損傷、 腹腔内出血、下腿擦過傷)である。

多発外傷と判断される身体部位はいくつか1つ選べ。

答え 5

外力によって、身体各部位のうち2部位以上が重大な損傷を受けたものを一般的に多発外傷と呼ぶ。外傷の重症度判定を目的としたabbrebiated injury scale(AIS)では、頭頸部、顔面、胸部、腹部、四肢・骨盤、体表の6部位に分類される。

頭頸部:左脳挫傷、右外傷性くも膜下出血

顔面:上顎部擦過傷

胸部:左側肺挫傷、右血気胸

腹部:脾損傷、腹腔内出血

四肢・骨盤:下腿擦過傷

救急救命士標準テキスト10 p.695

 

2.18歳の女子。学校の階段を踏み外して転倒し、手すりで右頭部と顔面を強打した。気分不快が改善せず、嘔気を繰り返し訴えるため養護教諭が救急要請した。救急隊到着時観察所見:意識JCS2。呼吸数24/分。脈拍48/分。圧90/60mmHg。右前頭部に皮下血腫と右眼球腫脹とを認める。視力低下、複視および両手の神経異常所見は認めない。

最も考えられるのはどれか。1つ選べ。

答え 外傷性迷走神経反射

本傷病者は、麻痺所見など神経症状や視力低下、複眼などを認めず、一過性の血管迷走神経反射症状が疑われる。血管迷走神経反射は、種々の精神的・身体的ストレスで交感神経系が過度に緊張し、反射的に迷走神経の活動が亢進した結果生じる。気分不快、悪心、冷汗、顔面蒼白、耳鳴、眼前暗黒感などの前駆症状が30秒程度続いてから意識を失うのが典型的である。意識消失は伴っていないが、本傷病者に当てはまる症状がある。

救急救命士標準テキスト10 p.519〜520

 

3.医薬品の基礎について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 薬物とは生体に対して何らかの薬理作用を起こす化学物質の総称である

薬物総論の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p.200

 

4.医薬品の基礎について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 毒薬のほうが劇薬より薬理作用が強い

医薬品 「劇薬と毒薬」の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p.200

 

5.医薬品の基礎について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え アドレナリン製剤は劇薬であり、また処方せん医薬品である

医薬品 「劇薬と毒薬」の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p.200

 

6.医薬品の基礎について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 経口投与は簡便で安全な投与方法であるが薬理作用の発現には時間がかかる

薬物の投与経路 「経口投与」の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p. 202

 

7.医薬品の基礎について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え LD50とは対象の50%が死亡する量である

薬物の体内動態 「薬物の血中濃度」の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p. 202

 

8.呼吸の性状について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 下部頸髄損傷は腹式呼吸を呈する

下部頸髄損傷では、肋間筋が麻痺する一方で、横隔膜の運動は残るため、腹式呼吸のみの呼吸となる。

救急救命士標準テキスト10 p. 306

9.血圧について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え バージャー病では上下肢の差を認める

慢性動脈閉塞症(閉塞性動脈硬化症およびバージャー病)や大動脈縮窄症では上下肢の血圧に差がみられる。

救急救命士標準テキスト10 p.310

 

10.心音の観察について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え Ⅲ音は拡張期に発生する

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救急救命士標準テキスト10 p. 113

 

11.一次トリアージについて正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 吸気開始時にCO2分圧はゼロに近づく

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呼気二酸化炭素分圧曲線(カプノグラム)

救急救命士標準テキスト10 p. 334

 

12.自動血圧計について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 振動測定法をオシロメトリック法という

自動血圧計には、オシロメトリック法(振動測定法)とコロトコフ法がある。オシロメトリック法は、カフを加圧後に減圧していく段階で、心臓の拍動に同調した血管壁の振動を反映したマンシェットの圧変動(圧脈波)をコンピュータ処理して、圧脈波が急激に大きくなったときを収縮期血圧、急激に小さくなったときを拡張期血圧としている。

救急救命士標準テキスト10 p. 335〜336

 

13.経鼻エアウエイについて正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 左右の鼻腔で挿入法が異なる

エアウェイの先端部は斜めにカットされていることから、鼻中隔との抵抗を減らすために右側の鼻孔を第一選択とする。

右側鼻孔からの挿入時に抵抗を感じた場合は左側の鼻孔からの挿入を試みる。

この場合、先端が鼻中隔を通過するまで逆向き(留置中の方向から180°回転させた状態)で垂直に挿入し、鼻中隔を通過した段階から反転させつつ挿入していく。

救急救命士標準テキスト10 p. 347〜348

 

14.胸部突き上げ法を実施するときの適切な圧迫部位はどこか。1つ選べ。

答え 胸骨下半分

救助者は傷病者の背後に位置し、両方の手を傷病者の両脇の下を通して前胸部に回す。片方の手は手掌側が内側にくるよう握り拳を作り、胸骨の下半分(CPR時の胸骨圧迫位置)に置く。

救急救命士標準テキスト10 p. 349

 

15.心肺停止傷病者で経口直視下気管挿管の適応を判断する有力な目撃情報はどれか。1つ選べ。

答え チョークサインを呈した

チョークサインは窒息を示唆する。異物による窒息心肺停止が予想できる。

救急救命士標準テキスト10 p. 808〜809