sue-aのブログ

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第33回 救急救命士学力テストの解説

 ⬇こちらの解説です。

sue-a.hatenablog.com

 

  

1.73歳の男性。レストランで食事中に、肉を喉に詰まらせた。妻が背中を叩きながら、救急要請した。救急隊到着時観察所見:痛み刺激に反応無し。呼吸認めず。頸動脈 で脈拍を触知しない。ただちに胸骨圧迫を開始し、下顎挙上法で気道確保を試みバッグ・バルブ・マスクによる換気を行ったものの胸部挙上が確認できない。

優先される対応はどれか1つ選べ。

答え 喉頭鏡で口腔内、咽頭内を確認する

人工呼吸において気道抵抗が高く胸郭運動を認めない場合は、再び気道確保を行う。それでも気道抵抗が高ければ、喉頭展開して気道異物の有無を確認する。異物を視認できる場合は、マギール鉗子を用いて、または吸引を行って異物を除去する。傷病者は気管挿管の適応である。

救急救命士標準テキスト10 p.809〜810

 

2.60歳の男性。会議中に頭痛を訴えたため部下が救急要請した。救急隊到着時観察所見:意識JCS3。呼吸数30/分。脈拍90/分、整。血圧190/110mmHg。体温36.4°C。Sp02値 98%。めまいと嘔気とを訴え後頭部のあたりをおさえている。麻連は認めないが細かな動きがうまくできない。

考えられる病変部位はどこか。1つ選べ。

答え 小脳

激しい後頭部痛、強い悪心・嘔吐とめまいで発症し、体幹部の動揺、歩行障害など失調症状がみられるが運動麻痺はない。水平眼振が見られることも多い。出血が増大すると直接脳幹を圧迫し、急激に高度な意識障害をきたし、呼吸停止に至ることもある。

救急救命士標準テキスト10 p.552

 

3.検査について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 傷病者が危機的な状態にある場合には治療と検査が同時進行となることも多い

心肺停止状態など傷病者が危機的な状態にある場合には治療と検査が同時進行となることも多い。

救急救命士標準テキスト10 p.211

 

4.検査について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 機器を用いて生体機能を評価するのは生理検査である

患者の種々の活動状態を把握する検査を生理学的検査と呼ぶ。検体検査が患者から離れた場所で行うのに対し、生理学的検査は患者に直接検査器具を装着することによってデータを収集する。生体検査と呼ぶこともある。

救急救命士標準テキスト10 p.211

 

5.検査について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え SaO2が90%のときにはPaO2はおおよそ60mmHgになる

SaO2は、ヘモグロビンの何%が酸素と結合しているかを示す。成人のSaO2は、室内空気下で97%が基準になる。SaO2が90%のときにはPaO2はおおよそ60mmHgになる。

救急救命士標準テキスト10 p.212

 

6.検査について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 心筋の微弱な電気活動をいくつかの角度から記憶するのが心電図検査である

「心電図検査」の説明文に記載されている。

救急救命士標準テキスト10 p. 212

 

7.検査について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 造影剤を投与して行う造影CT検査は血流の多い部分が濃く写る

造影剤を投与して行う造影CT検査は、血流の多い部分が濃く写るため、血管や血流の豊富な組織を鮮明に描出できる。

救急救命士標準テキスト10 p. 213

 

8.医師とのコミュニケーションで正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 指示要請では現場の救急救命士の判断が尊重される

いずれの特定行為も、「生命など危機回避のために、可及的速やかに実施されるべきものである。救急救命士と医師の考えによほど大きな乖離がないかぎり、現場で対応している救急救命士の判断が尊重される。

救急救命士標準テキスト10 p. 255〜256

9.救急救命士法で正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 救急救命処置を行うのは重度傷病者に限られる

救急救命士には「救急救命処置」を行うことが認められている。その業務を行う場所は、「救急救命士は、救急用自動車その他の重度傷病者を搬送するためのものであって厚生労働省令で定めるもの(以下この項及び第53条第2号において[救急用自動車等]という)以外の場所においてその業務を行ってはならない。ただし、病院又は診療所への搬送のため重度傷病者を救急用自動車等に乗せるまでの間において救急救命処置を行うことが必要と認められる場合は、この限りではない」と定められている(同第44条第2項)。

救急救命士標準テキスト10 p.263

 

10.医療安全管理について正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 総務省消防庁に救急活動中の事故のデータベースがある

救急活動中の事故やヒヤリハット消防庁の消防ヒヤリハットデータベースに集約され、危険要因の学習、危険予知訓練の教材など、安全管理・確保のための事例情報例として活用されている。

救急救命士標準テキスト10 p. 277

 

11.手洗いの手順で正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 手掌一爪・指先一手背一指の間一第1指一手首

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手洗い(速乾性手指消毒剤の擦り込み)の方法

救急救命士標準テキスト10 p. 285

 

12.最も大きな不随意運動はどれか。1つ選べ。

答え ヘミバリズム

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とても大きな動きを伴うヘミバリズムの不随意運動がどういうものなのか理解できる。四肢を付け根から大きく投げ飛ばすような不随意運動で、ラテン語の「投げる、投げ飛ばす」という言葉から名づけられたそう。第10版救急救命士標準テキストには記載が少ない。

救急救命士標準テキスト10 p. 500、546

 

13.クラッシュ症候群の合併症でないのはどれか。1つ選べ。

答え 慢性腎不全

瓦礫の崩壊など、重量物などによる四肢への圧迫が長時間に及んだ場合には、圧迫によって骨格筋細胞膜が過度に伸展されたり、筋組織の虚血が起こったりするために、骨格筋の壊死(横紋筋融解)が起こる。救出後、重量物による圧迫が解除されると、これに伴って骨格筋の内容物であるカリウムやミオグロビンが組織間液に漏れ出すほか、骨格筋における嫌気性代謝が亢進するため組織間液や血液中の乳酸濃度が上昇する。これらの物質を高濃度に含む血液が全身循環を巡るため、高カリウム血症に伴う致死性の不整脈や高ミオグロビン血症に伴う急性腎不全、乳酸によるアシドーシスの原因となる。

救急救命士標準テキスト10 p.750

 

14.「財団法人版急振興財団:平成15年度 救急搬送における重症度・緊急度判断基準作成委員会報告書」における生理学的評価の第一段階で重症に該当するのはどれか。1つ選べ。

答え 呼吸:36/分

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外傷の緊急度・重症度判断の例

 

救急救命士標準テキスト10 p.330

 

15.在宅医療と原因の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。

答え 在宅人工呼吸ー筋萎縮性側索硬化症

在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患としては、筋萎縮性側索硬化症筋ジストロフィーなどの神経筋疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺結核後遺症などの呼吸器疾患などがある。

救急救命士標準テキスト10 p. 430